• 村井優介

Q. 相続で揉めている場合、相続税の申告や税金の支払いはどうなるのですか。

最終更新: 2018年8月1日

A . 相続税の申告期限は相続開始から10ヵ月以内と定められており、その間に係争中であっても名義変更が終了していなくとも、相続税の申告と納税を行う必要があります。


(解説)

相続税の申告期限までに遺産分割協議が完了しなかった場合でも、未分割の状態で相続税の申告と納税を行う必要があります。一度全体の相続税額を計算し、それを法定相続分で相続したと仮定して申告と納税を行うこととなります。

未分割の状態での相続税申告の際には、主に下記の特例等の適用ができないため注意が必要です。

①配偶者の税額軽減の特例

配偶者については、法定相続分か1億6,000万円のどちらか、大きい額につき相続税がかかりません。しかし、分割されていない遺産部分については適用されません。

②小規模宅地等の特例

居住用宅地であれば、330㎡まで80%減額、不動産貸付事業宅地で200㎡まで50%減額されることとなります。しかし、分割されていない場合には評価減を使うことができません。

③物納

未分割の相続財産については、いったん相続人全員が共有したことになるため、仮に物納申請をする場合には、相続人全員が申請する必要があり、単独での物納申請ができなくなります。

④農地や非上場株などの納税猶予

納税猶予の適用を受けるためには、その納税猶予の対象となる農地や非上場株が申告期限までに分割されている必要があります。



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実務上のポイント 

未分割の状態で申告する場合には、「申告期限後3年以内の分割見込書」を申告書に添付して提出しておき、相続税の申告期限から3年以内に分割された場合には、上記①、②の特例の適用を受けることができます。この場合、分割が行われた日の翌日から4か月以内に「更正の請求」を行うことができます。


(相法19の2、32、措法69の4、相令4の2、措令40の2、相規1の6、措規23の2)

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